今年度から「哲学(人間とAI)」という科目を担当することになりました。研究分野が情報系なので、AIを中心に それと人間との関係を哲学的見地からも検討しよう、という内容を任されたと思って いままで6回授業をしてきました。
まず 哲学ってどんな学問かを考えた後、古代ギリシャ・中世・近代・現代とすごく大雑把に区切って その時代時代の常識とその時考えられていた哲学者を紹介しながら、哲学の歴史の流れを 学生と一緒に考えてみました。
哲学が一区切りしたあと、AIの導入として AIから連想すること・そのAIと人との関係性 について話し合うところまできました。ここまではすべてZoomの遠隔授業で行いました。これからしばらくはAIについての検討をしようと思うのですが、対面の授業になるので もう少しやりやすくなるかな と思っています。
ところで哲学分野のことを話していて、古代ギリシャ⇒中世(キリスト教中心の時代)⇒近代(自然科学の萌芽した時代)となったとき、私的にはキリスト教中心の時代が千数百年続いて、そのあいだ特段の哲学者もそんなに現れず いわゆる暗黒の時代だったと、高校までの世界史レベルの知識しかない私は思った訳です。日本や中国を含めたアジアではこの時代もいろいろなことが起こっていたのに、ローマ帝国を中心とした地域では 人々はキリスト教を信じて疑わない長い時代が続いたと私は認識しています。この千年以上の間 人々はどんな生活をしていたのかとても知りたい気がしてきました。日本の教育においては、この時代の西欧社会をキリスト教とローマ帝国という形で教え、実際にはいろいろな事件があり いろいろな人々の営みもあっただろうと推測されますが、そのことを教えていないだけなのかなぁ、と勘繰ってしまいました。ちょっと調べてみたいと思いました。